5回目となる今回も、全国から多くのご応募がありました。ありがとうございます。
44点の応募作品から、メーカーと交渉の機会を設ける最優秀賞を2点の作品に、商品化の可能性のある優秀賞を3点の作品に、さらに、優れた7点を佳作として選出いたしました。
パズルのより広い普及のために、今後もこの企画を続けていきたいと思います。
最優秀賞
◇ SHIFT x SHIFT
作者:Isaku Nagai
遊び方:スライドして色の配置をバラバラにしてから元に戻します。
評:ピースが平面縦横に移動するスライドパズルに分類されます。配色を元の位置に戻すこと、ピースと本体が一体になっていることなどルービックキューブへのリスペクトを感じます。12ピースなので一見それほど難しそうには思えませんが、一度揃えたところも壊さないと次に進めず、できそうでできない良いパズルです。構造もよく考えてあり操作性も良くできています。
◇ Wonder Magic Cube
作者:OXtA cube(オクタキューブ)
遊び方:ルービックキューブのように動かして、アルファベット、数字など200以上の文字を作ります。
評:ルービックキューブの素体を用い意匠を変えたパズルですが、特徴は一面を揃えることを目的とし、そこに別のパズル要素を加えたところにあります。各面のデジタル文字の分解線を上手く配置することで多くの出題を可能にしています。6面ができなくても楽しめる解き味の違う6面パズルに仕上がっています。また、メーカー製造の障壁が低い点も高評価のポイントになっています。
優秀賞
◇ なんちゃってハノイの塔
作者:大空 うずら
遊び方:立体移動パズルの古典「ハノイの塔」が平面のスライドパズルになりました。
評:9ピース3×3+1(空きマス)のスライドパズルとしてはかなりピースが少なく共通ピースの入れ替えができるので、難易度的には初心者向けと言えます。問題を複数にし、ゴールを次のスタートにした点や、それを本体に表示するなどの工夫が凝らされており、はじめてスライドに挑む人にとっては丁度よいパズルと言えます。
◇ SOMA BAR
作者:西浜 淳盛
遊び方:軸を立てた上に穴のあいたソーマキューブのピースを組んでいき、3x3x3の立方体を作ります。
評:古典の名作ソーマキューブのアレンジ作品。ソーマが持つ立方体を組む240通りの解のうち、バーを通す制約により答えを限定した点がこのパズルの特徴です。バーの位置と本数で4段階のレベル分けがされているのも分かりやすく高評価のポイントです。アレンジ作品が多いポリキューブパズルの中で、本作品は完成度の高いものだと言えます。
◇ ND Puzzle OUROBOROS
作者:ND-design D.R.Williams
遊び方:曲がったリング2つがからんだ知恵の輪。外せたら元に戻します。
評:外すことより戻す方が難しいタイプの知恵の輪です。知恵の輪は発案そのものがハイレベルなパズルです。そして難易度を上げるのは更に難しいのですが、この作品はかなり難しく仕上がっています。強度や硬度が考慮されており、外しにくく戻しやすい知恵の輪であれば、確実に最優秀に手が届くでしょう。
佳作
◇ mazeling-Q Level 1
作者:David KIM
遊び方:紙を折ってゴールまでたどっていく迷路パズル。昨年の優秀作品がグレードアップされて難しさが増しています。
◇ どうぶつ裏 1
作者:お茶のり
遊び方:動物の形の5つのピースのうち、1つを裏返しにしてワクに収めます。5つのピース、どれを裏にしても答えがあります。
◇ 宝の地図のお膳立て
作者:おーもりみき
遊び方:宝の場所に行きつくように、宝の地図に黒ますを配置します。
◇ Imagination cube triple
作者:ゆき
遊び方:問題図の形になるようにピースを変形させます。
◇ MINIMA TOWER
作者:Frederic Boucher
遊び方:4つのピースをタワーの中に収めます。
◇ 5 Os(ファイブオーズ)
作者:Itacho
遊び方:同じ形の5つのピースをケースに収めます。
◇ Tetra Roof
作者:お茶のり
遊び方:ピース8個を屋根の上に収めて家の形を完成させます。
展示
受賞作品は、下記で展示します。
2024年11月2日(土)・3日(日・祝)
“東京パズルデー2024 in 科学技術館”
科学技術館(東京都千代田区北の丸公園2-1)
◎第6回パズルオーディションの作品募集は、2025年夏に行う予定です。