今回のパズルオーディションには、全国から31点のご応募がありました。ありがとうございます。
 メーカーと交渉の機会を設ける最優秀賞を1点の作品に、商品化の可能性のある優秀賞を4点の作品に、さらに、優れた4点の作品を佳作として選出いたしました。
 今回初めてご応募いただいた方、前回より続けてご応募いただいた方、さまざまな方のご応募をいただき、パズル作りへの情熱を実感することができました。
 パズルのより広い普及のために、今後もこの企画を続けていきたいと思います。


最優秀賞

◇ 団子屋の暇つぶし

作者:中野正朗

遊び方:指定の並びになるように団子を移し替えます。

:古典パズル「ハノイの塔」をとても簡単にしたパズルですが、球体を使う点や土台に問題を記載する点など、遊ぶ人のことまで良く考えられている作品です。
目的がひと目で分かるところが高評価のポイントです。


優秀賞

◇ 猫のタイリングパズル

作者:組木屋

遊び方:16匹の猫のピースを、模様を合わせてワクに収めます。厚みのあるタイプのものは組み上げる遊びもできます。

:同形状の猫のピースがとても可愛くできています。カラーマッチングパズルは幾何学形状が多い中、ネコをモチーフにした点が良いと思います。
デザイン重視のメーカーにはお薦めです。


◇ 数枠

作者:渡邊正崇

遊び方:数字が書かれたピースを、指定された数になるように問題シートの上に置いていきます。

:数が指定されたポリオミノピースを使うことで、数独と図形パズルを融合させた点が良くできています。正解と不正解の判別が直感的に分かるようにできれば、更に良いパズルになると思います。


◇ Twinship

作者:川崎拓朗

遊び方:2個のピースを立方体のケースの中に収めます。

:4×4×4のボックスに4×3×3の2ピースを収めるパズルです。対称性が美しくトリッキーな作品です。見た目の複雑さを取り除く工夫ができれば、さらに高評価に繋がると思います。


◇ 青空パズル

作者:小田原 充宏

遊び方:ワクの中に収めたピースを中央に穴の空いたフタからスライドして取り出します。

:ポリオミノピースを枠に収め、さらにスライドさせながら枠から取り出すという2段階で解くパズルです。操作性からデジタルパズル向けとして評価されました。


佳作

◇ Mischief puzzle

作者:Makino

遊び方:遊び方:ケージの中に入っているピースを外に出します。


◇ 盤上の七不思議

作者:山本浩

遊び方:長方形をつなげてできたピース7個をワクに収めます。


◇ アレクサンドロフパズル

作者:竹永耕大

遊び方:立方体の展開形から5種の凸多面体を組み立てることができます。


ペンシルパズル作品

講評
 多数の応募をいただきましてありがとうございました。ペンシルパズル(紙と鉛筆で解くようなもの)というジャンルで言いますと、現状さまざまな専門雑誌が存在し、ネット上でも比較的気軽に発表できるという環境がありますので「新しいルールのパズルを考えた(そして問題を数問作った)」というだけではまず間違いなく、既存のペンシルパズルを凌駕することができません。こちらの方向での作品応募は相当審査のハードルが高くなります。 
 ルール単体の面白さで勝負するより、ルール以外の部分での楽しみ方に新しさがあるというように、切り口や視点を変えた提案があるほうが、このオーディションでは評価が出やすいかもしれません。それとて言うは易し、行うは難しでありますが、今回や、第1回の受賞作を見て、感じ取っていただければ幸いです。


佳作

◇ 迷路パズル絵本

作者:tigger_maze

遊び方:迷路やパズルを付属品を使って解いていき、話を完成させる絵本です。


展示

受賞作品は、下記で展示します。

2022年11月12日(土)・13日(日)
“東京パズルデー2022 in 科学技術館”
科学技術館(東京都千代田区北の丸公園2-1)

◎第4回パズルオーディションの作品募集は、2023年夏に行う予定です。

第3回パズルオーディション:結果発表