第2回となるパズルオーディションに、36点のご応募がありました。アイデアだけでなく、試作品の仕上がりも優れた作品が多く寄せられました。ありがとうございます。
今回は、残念ながらすぐに商品化を検討する最優秀賞を出すことはできませんでしたが、商品化の可能性が十分にある2点の作品に優秀賞、優れた6点の作品を佳作として選出いたしました。
審査にあたり主な基準としたのは、思わず手にしてチャレンジしたくなるデザイン性、これまでに類似がない新規性、またこのオーディションならではの製造の難易度が高くないことなどです。
今回初めてご応募いただいた方も多く、全国にはパズル作りの才能がまだまだ埋もれていることを実感いたしました。このオーディションを通してその才能を形にできるように、私たちも尽力させていただきます。
一般社団法人 日本パズル協会 代表理事 星野孝博
※ペンシルパズルの作品について
今回、ペンシルパズルのジャンルでは受賞作がありませんでした。雑誌などの媒体で新しいルールのものが、常に発表されているので、新しいルール1種類のパズル単体でご応募いただいても、日ごろ目にする新しいパズルと比較することになります。それらを突き抜けるような面白さや新規性を持つパズルを期待しています。
◎受賞作品の展示を、奥野かるた店(東京・神田)で6月に行います。
◎第3回パズルオーディションの作品募集は、2022年夏に行う予定です。
最優秀賞
該当作なし
優秀賞
組木屋ジグソーキューブ(赤)
作者:組木屋
遊び方:ジグソーパズルが立体的になったピース8個が組み合って立方体になっているのを外すパズル。外せたらまた組むのもパズルです。
評:デザイン、新規性、難易度ともにとても優れた作品です。パズルとしてもとても面白く、最優秀に最も近い作品でしたが、製造の難易度が足枷となりました。樹脂や金属では塊状のものがとても作りにくく、木では精度が出ません。商品としてのパズルは質感や動作も要求されますので、簡易な成型では再現が難しいという結論になりました。
組木屋ジグソーパズル
作者:組木屋
遊び方:木製のジグソーパズルピース20個を4×5のワクに収めます。濃淡の市松模様にするのは難しい。
評:ジグソーピースを使うことで目的が分かりやすく、挑戦し易いけれどやれば難しいという、とてもよくできた作品です。また、ピース構成も美しくよく計算されていることも高評価のポイントになりました。最優秀に不足な点は、見た目から難易度が想像できず、好奇心をくすぐられる商品力に欠けていた部分です。
佳作
雪のコーディネートパズル
作者:組木屋
遊び方:白と水色が二重に重なった雪片のようなピースをワクに収めるパズル。
易しい白のワクと難しい水色のワク(一解)が遊べます。
交通安全パズル
作者:中野正朗
遊び方:向かい合った形に置かれた車のピースをスライドさせてすれ違った形にします。
BLACK
作者:矢野龍王
遊び方:5枚のピース(黒い部分のある透明シート)をボード全体が黒く覆われるように並べます。
Think a little
作者:makino
遊び方:同型のピース4個を箱に入れてフタをキチンと閉めます。
方向性のあるペントミノの箱詰め問題
作者:土屋知
遊び方:表裏に縞模様のあるペントミノのピースを、縞の向きが同じになるようにワクに収めます。
Mondrian Slide Puzzle
作者:渡邊正崇
遊び方:カラフルなピースを問題シートに書かれている色数に合うように正方形のワクに収めます。